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No.1095-2020/10/05

新ジャンル増税、ビール減税で、ビール売場に地殻変動

No.1095号

ビールに割安感がでて、伸びる?


  改正酒税法で、10月1日から、第3のビール(新ジャンル)とワインが増税され、ビールと日本酒が減税される。


  今回の変更では、第3のビールが税額28円から37.8円に9.8円上がって、発泡酒の46.99円との差が9.2円に縮まる。一方、ビールは77円から70円に7円下がる。第3のビールとの税額差は49円から、32.2円に17円弱縮まる。(350mlあたり)


  ビールと発泡酒の違いは麦芽の含有率が50%以上かそれ未満か。第3のビールは、発泡酒に大麦スピリッツなどを含んだ「リキュール」と麦芽を含まず、大豆たんぱくなどを原料にした「その他の醸造酒」に分類される。26年10月に、ビール系の税額が同じになればいずれかに収れんされていくと思われるが、いよいよ、その前哨戦が10月から始まったと言える。


  その10月を前に、税額が約10円アップされる第3のビールで、駆け込み需要を狙った販売が9月に入って激化している。


  その状況について、9月29日開店した東武ストア葛西駅前店で同社の多知幸男取締役常務執行役員商品本部長に聞くと「新ジャンルの駆け込みは前年比110%くらい見込んでいるが、去年は10月の消費税増税前の駆け込みがあり、その方が大きかった。今回新ジャンルが10%伸びてもビールが10%落ちている。ビールに値下げ前の買い控えが起きているからで、期待したほどではなかった。むしろ缶チューハイの方が相変わらず伸びている。だからお客様は増税だけ注目するのではなく通常の生活をされていると感じている」と話している。


  ただ、ビールの減税額はそんなに大きくはないが、「1,000円(6缶パック)を下回るのはお客さんにとっては、お買い得になったという印象が大きいので、今後はビールは伸びると思う」と言う。ワインも増税されるが、今後も伸びるとみていて、葛西駅前店では150坪と狭い店でもオーガニックワインのスペースを比較的広く取ったという。


今週の目次




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交差点

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