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No.1067-2020/03/02

AI活用した「流通情報革命」に動きだす

リテールAIプラットフォームプロジェクト」発足


No.1067号

4月24日開店の長沼店でスマートストア


  買物カートにセルフレジを搭載し、レジレスで精算できるウォークスルーレジやAIカメラによる来店者の買物行動の分析などのAI技術を開発しているトラアルカンパニーはこれまで、福岡県のアイランドシティ店、田川店などでスマートストアを展開してきているが、4月24日には千葉市・長沼店で首都圏初のスマートストアを開店する。


  それに先立つ2月25日、東京・新宿のパークハイアット東京で「リテールAIプラットフォームプロジェクト」戦略発表会を開いた。同プロジェクトはトライアルをリーダーにメーカーからサントリー酒類、日本ハム、卸から日本アクセス、物流からムロオ、冷蔵ショーケースからフクシマガリレイが参加する。


  「日本の小売・流通業界は、140兆円の市場のうち、約3割のコストが最適化されない「ムダ・ムラ・ムリ」になっているなど様々な社会問題に直面している。このプロジェクトでは参加の各プレーヤーが連携し、AIによって得られたデータをうまく活用していくことで、社会課題の解決を図り、新たな購買体験を通じた消費者の生活の質の向上など『流通情報革命』を起こすことを目的にしている」とトライアルのAIを担当するRetail AIの永田洋幸社長は話している。


  これまで牛乳売場、日配品売場で検証を重ねてきた日本アクセスの今津達也マーケティング部部長代行は、「AIカメラで欠品の状況が可視化できたのが大きい。分析の結果、廃棄ロスよりチャンスロスの方が圧倒的に多かった」「各種データを組み合わせることでチャンスロスを可視化し、定量化できることがわかった。今後は可視化されたデータを元に、発注システムへの連動や廃棄との関連性を見ていく必要がある」と話している。


  同プロジェクトでは更なる参加を呼び掛けている。AIと売場、生活者を結び付けた、ムダ・ムラ・ムリのない「スマート」な流通インフラ構築への挑戦が始まった。


今週の目次




SJW新店レポート

松戸店、大田大鳥居店に続く集大成店舗。ライブ感を全面に出した売場づくり
 サミットストア 上星川店
ファミリーマートとのコラボ店。商品はカテゴリー別に10カ所近くに分散
 近商ストア 食品専門館ハーベス山本店


今週の業界トピックス

イオンモール
 オフィス複合型の商業施設「(仮称)ノリタケの森プロジェクト」
ライフコーポレーション/oricon ME
 ライフネットスーパー 近畿地区と家族構成別調査が1位に
ローソン・富士通
 レジなし店舗「ローソンゴー」の期間限定実験開始
セブン-イレブン
 コア商品の手巻きおにぎりを全面リニューアル
アルズフーズマーケット
 「OROフードレス救水元店」が開店


メーカー トピックス

日本アクセス さいたまスーパーアリーナで春季展示会を開催
大塚食品 箱ごと電子レンジ対応「マイクロマジックフライドポテト」新発売


今週の開店情報

マンパワーの育成戦力化とマンアワー確保の処方箋・58
 ― 生産年齢人口(働く人)激減の諸施策 ― 小澤 信夫


チェーンストア・コンビニの1月度販売概況

休日減や高気温の影響などから全体的に低調に推移
SCでは消費増税による買い控えの傾向も


企業動向

昭和産業、春の家庭用新製品発表(下)


今週の大店立地法公示速報


交差点

開店時にマスク売場に長蛇の列



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