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No.1014-2019/01/28

日本チェーンストア協会の平成最後の新年賀詞交歓会

No.1014号

何のための消費増税か


  日本チェーンストア協会は1月18日に都内の帝国ホテルで新年賀詞交歓会を開催し、約1,400人が参加した。パーティの冒頭、小濱裕正会長は「消費増税に反対する」と強調し、「増税反対運動をしていくことも考えている」とし、「10月に実施が予定されている消費増税が消費動向にどのくらいの影響を与えるのか、全く先が読めない」と語る。


  「時代の潮流は、未曽有の人口減少と超高齢化社会へと突き進んでいる。日本の人口は1億2,800万人(2010年)から2050年には9,700万人と1億人を割り込み、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)は8,100万人から5,300人に減少する。このような状況が加速度的に進んでいくことを私は危惧している」と小濱会長は続ける。「国内の労働者が減り続ける中で、外国人労働者が働きやすい環境に整備する必要があると同時に、生産性が低いと言われている小売業態ではテクノロジーの導入が遅れているため、最新のAⅠやIoTといった技術革新が必要不可欠である」と発言。


  この他に、「社会経済のグローバル化、人間中心の共生社会の実現、100歳時代の到来を迎えており、異業種から人材を補強しなくてはいけない」と小濱会長。「リアルとバーチャルの融合、情報がある程度つかめるようにはなってきているが、残念ながら小売業はまだ緒についたばかり。地球レベルでの共生社会の実現に向けて取り組んでいかなくてはいけない課題は山積している」と語る。


  「悪名高き消費増税はまだ完全なものとなってはいない。小売の現場をやっている我々のことが政府に理解されているとはいえない」。「消費増税で5.2兆円の税収が見込めるとの当初の試算は、結局、経済対策によってわずか1.1兆円という税収にとどまる。何のための消費増税なのか。不公平、不平等な増税でもある。ただ、「悪法もまた法律なり」という言葉があるように、我々は何とか改善の努力を続けていかなくてはいけない」。


今週の目次




今週の業界トピックス

 コスモス薬品 食品満載の郊外型店舗で関東進出
 西友 新CEOにデスクリー氏(39歳)が就任、経営陣揃う
 さえきセルバHD 今期業績は売上高530億円、経常利益率2.5%の見込み


メーカー&ベンダー トピックス

 明治 平成最後の新年賀詞交歓会に松田社長ら出席
 伊藤園 琵琶湖の葦刈りなど社会貢献活動を実施
 明治 銀座を代表する有名店9店舗と銀座カリーがコラボ
 寺岡精工 ペットボトル減容回収機の大型版販売開始
 伊藤忠食品、ヤマエ久野 合弁会社設立


新春トップインタビュー

 「ベストローカル」テーマに地域密着進める
  カスミ 代表取締役社長 石井 俊樹 氏


SJW新店・改装店レポート

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  ライフ ムスブ田町店
 「生産者直売所」は壮観「国産こだわり宣言」で、若年層にアピール
  JAファーマーズ たじまんま和田山
 SMとCVSを融合した小型店、新橋駅のビジネスユーザーが利用
  もとまちユニオン 新橋店


食品マーケティング

 *マルハニチロ 業務用冷食に「糖質off」提案
  糖質offシリーズ&介護メニュー強化
 *日東ベスト 業務用冷食は惣菜へ9品目
  豚肉の人気メニュー強化
 日清フーズ、家庭用冷食1~7%値上げ(4月)


巷で秘かに売れ始めている 注目!フーズ&ドリンクス

 北海道バイオインダストリー [北海道のかぼちゃの種から搾ったオイル]
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今週の大店立地法公示速報


交差点

「備蓄」ではなく「生活在庫」



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