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No.983-2018/06/04

SJW店舗ウォッチング

いなげや 練馬関町店

店内の生鮮素材を使ったデリカを「見せる演出」

No.983号

「見せるデリカ」の演出


  店内で売っている肉や魚を素材として使ったデリカをお客に分かりやすいようPOPに掲げながら、オープンキッチン化した売場で販売しているSMが最近増えてきている。5月26日に東京都練馬区の社宅跡にオープンした「いなげや練馬関町店」では、店内奥の畜産と水産売場の間に「お肉屋さんの惣菜」「お魚屋さんの惣菜」「八百屋さんの惣菜」と並べてコーナー化し、作業場をガラス張りとして惣菜を製造している様子が売場から良く見える演出をしている。


  いなげやでは昨年3月に改装した「いなげや大泉学園店」で生鮮素材を使った惣菜の取り扱いを開始し、肉売場でミート惣菜、魚売場で魚惣菜、野菜売場で野菜惣菜を販売する。同社では当面、この2店で検証しながら、今後どうヨコ展開していくのか、を研究していく。


  この他に東急ストアでも同様の取り組みを改装店で現在3店実施している。今年2月に改装した洗足店、3月に改装した、すすき野店と中央林間店だ。ベイシアも今年3月にオープンしたスーパーセンターの勝浦店で精肉や鮮魚部門の従業員が製造したミートデリカや魚惣菜をコーナー化している。マルエツでは2016年6月に改装した八千代中央駅前店からスタートし、今年4月には33店目の導入となるフォレストモール印西牧の原店でも「お魚屋さんのお惣菜」と「お肉屋さんのお惣菜」をコーナー展開する。


  店内で扱っている生鮮素材を使ったデリカを販売し、オープンキッチン化してお客に見せる演出を始めたのは2011年10月にオープンしたサミットストア成城店からだ。現在、サミットではほぼ全店の112店にこの取り組みを導入し、好調な業績を続けている。実施する上での最大の課題は「部門間の壁」を解消することであるとサミット側は強調する。「通常のチェーンストアの仕組みではなかなかうまくいかない。人事考課制度そのものを変えないと難しいですよ」と同社。


今週の目次




流通羅針盤

定休日を増やし、働きやすさをPRするスーパーマーケット


今週の業界トピックス

バロー 18年3月期連結業績増収減益
イズミ 西友からザ・モール周南と姫路を譲受、今秋開店


メーカー トピックス

東洋水産 暑さから冷し麺が回転率アップ


今週の開店情報


マンパワーの育成戦力化とマンアワー確保の処方箋・16

― 生産年齢人口(働く人)激減の諸施策 ― 小澤 信夫


SJW海外店・新店レポート

「買い物して、食べて楽しめる」。フードコート一体型の食品スーパー
 イズミヤ 蘇州泉屋 中国・江蘇省蘇州市
ダイエーとマンション、市役所別館が一体化 まず“昼食難民”解消へ
 ダイエー イオンフードスタイル 東向日店
健康志向に特化。店内素材を使った惣菜を生鮮売場で展開
 マルエツ フォレストモール印西牧の原店


チェーンストア・コンビニの4月度販売概況

農産物が相場安の影響受け苦戦
SMで既存店プラスはヤオコー、サミットのみ


企業動向

日本アクセス、2018年度は増収増益見込む


注目の健康志向パン |敷島製パン(Pasco)

有機JAS認証のオーガニックパンを関東で発売


今週の大店立地法公示速報


交差点

急進するか食品企業の共同配送



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