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No.947-2017/09/04

ユニー・ファミマとドンキ資本業務提携

No.947号

GMS再生にドンキのノウハウ活用


  「消費者の低価格志向が根強く、GMSの売上げが伸びない。時間を掛けていると立て直しがそれだけ難しくなる」とユニー・ファミマHD高柳浩二社長は早期決断に至った理由を述べた。セブン&アイやイオンも同様の課題を抱えており、今回の提携の成否が今後のGMS改革に影響しそうだ。


  ユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)とドンキホーテHDは8月24日、資本・業務提携で合意したと発表した。ユニー・ファミマHDの100%子会社で総合スーパー(GMS)約200店舗を展開するユニー株式の40%(80,000株)をドンキホーテHDが本年11月に取得する。取得額は非公表。


  提携の最大の目的はユニーが運営するGMS「アピタ」「ピアゴ」の立て直しにある。トップラインの伸び悩みが続き、先行きが見通せないGMSのてこ入れ策として日用品や雑貨に強く、集客力の高いドンキのノウハウを取り入れ、再建のスピードアップを図る。


  18年度中にユニーが運営するアピタ、ピアゴのうち売上げが低迷している6店舗を対象として実験を開始する。具体的には実験店舗の2~3階にドンキの非食品商品を導入し、食品はユニーが管轄するダブルネーム(アピタ・ピアゴとドンキ)展開になるが、実質的な主導権はドンキ側が持つことになり、ドンキ色が色濃く反映される。


  実験結果を検証した上で、新業態店舗を拡大することになるが、ドンキ大原孝治社長はGMSの立て直しに自信を示しており、18年以降、年間20店舗程度のGMSからの転換を視野に入れ、ユニーに複数の役員を送り込む。ユニー・ファミマ高柳浩二社長は「ユニーには大型商業施設も多くあり、すべてがダブルネーム店舗にはならず、ユニー店舗はなくならない」と述べた。


  業務提携には1日の来店客数5,000人以上のドンキ店舗約50店にファミリーマートが出店する計画も盛り込まれた。


今週の目次




今週の業界トピックス

とくし丸 いなげや、コモディイイダが今秋移動スーパーを稼働
セブン‐イレブン 加盟店従業員向けに保育園を開園


組織と人事

カスミ ネットスーパーなど新規事業を営業企画本部下で拡充
ライフコーポレーション 東西の本部で、商品本部を一本化


メーカー トピックス

明治 新食感で低糖質のチーズスイーツを全国発売


SJW新店・改装店レポート

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 三和 イーアス高尾店
「お客さんとの対話が生まれる店」。「生鮮広場」を創造、対面売場充実
 オークワ ロマンシティ御坊店
カフェを併設した小型SM。駅改札前で青果や精肉、惣菜も扱う
 デイリーテーブル紀ノ国屋 西荻窪駅店


チェーンストア・コンビニの7月度販売概況

農産、水産は相場安の影響から苦戦
畜産、夏物商材は好調に推移


世界が感動する日本のおもてなしの歴史的変遷と実際・39

― OMOTENASHIが日本の代名詞に ― 小澤 信夫


イノベーション最前線 |イシダ

 アニサキス幼虫“発見器”が人気


食品マーケティング

シーフードショー、盛大に幕
 *本マグロ・完全養殖など紹介に人混み
――マルハニチロの養殖・本マグロ出荷―――
東洋水産、チルド「焼そば 極み太麺」オイスターソース味
 *即席袋麺「正麺」4品、9月リニューアル発売


今週の大店立地法公示速報


交差点

元旦営業を止め、客から評価



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