≫ウィンドウを閉じる


No.946-2017/08/28

SJW店舗ウォッチング
オークワロマンシティ御坊店 1箱1,000円の丸魚に2つの意見

No.946号

改装売場に魂を入れる人間力


  和歌山県御坊市。海水浴客でにぎわった南紀白浜まで後50kmのところにある。天王寺まで2時間24分。「大阪への通勤圏の南限」とされる。確かに遠いが、不可能なところではない。 8月3日、20日あまり休んで17年ぶりに大改装されたオークワ ロマンシティ御坊店。「生鮮広場」と呼ばれる生鮮売場のレイアウトが見直され、買い回りやすくなった。


  魚台が導入され、市場の臨場感があふれる対面売場が拡大された鮮魚売場。写真左の女性が立ち止まった。「本体1,000円と書いてあるけど、何の魚が入っているかわからない。私も商売をしているから言うんだけど、ちゃんと名前を書く。その方が親切だと思うけど…」。記者に向かって、そんなことをつぶやきながら、去って行った。


  黙って聞いていた鮮魚担当の女性は、「確かにそうも言えるけど、『これ、何という魚?』とお客さんから聞かれたら、それに答える。そこで対話が生まれるから、そっちの方がいい」と言う。なるほど「どっちも一理ある」。


  「きょうの開店を楽しみにしていた」という老夫婦が、特大チラシを広げながら「場所が入れ替わって、わからなくなった」と、お目当ての商品を探していた。「通路が広くなったので、助かります」とも。


  店頭にあったフードコートは一部を残して、焼き立てパンの横のイートインに移された。「挽き立てコーヒー」のマシンが入り、メーカーの社員が試飲を勧めていた。


  老朽化した各社のGMSの改装が急がれている。新しくなった什器に魂を入れるのは「マンパワー」だ。うまく行けば、数字を上積みできる。新店や改装店を紹介するだけでなく、その後の様子を探る「アフターレポート」も企画せねばと思った。


今週の目次




流通羅針盤

 トランスフォーメーションを目指すイオンの取り組みが一歩進む


今週の業界トピックス

コノミヤ 岐阜県の単独SM、エスアンドエスを買収
ドンキホーテHD 業績拡大の勢い持続、28期連続の増収営業増益達成
中央労働災害防止協会(中災防)「小売業で働く人の安全・健康心得帳」発行
日本スーパーマーケット協会 「アニュアルセミナー2017」を10月13日開催


メーカー トピックス

ネスレ日本 新健康補助飲料「ブースト」4品を来月25日から発売


今週の開店情報


SJW インタビュー

来年4月に全国Aコープ協同機構メンバー会社の広域再編を予定
 JA全農 生活関連事業部 生活リテール部長 加藤 武 氏


SJW新店レポート

特定の時間に提供する出来たての弁当・おかず
 ライフ 鶴見下野谷町店
人口増が続く、ベッドタウンに出店。ファミリー世帯向けのモデル店
 ヤオコー 流山おおたかの森店
コメリの駐車場に出店。買い回りやすい小型の「生鮮市場」を出店
 オークワ 那賀店


巷で秘かに売れ始めている 注目!フーズ&ドリンクス

木の屋石巻水産 [くじらのアヒージョ]
鯨肉をオリーブオイルで煮込んだ新機軸の“鯨缶”


秋の売場に多彩な展開 大塚食品 食分野で新商品発売

「銀座ろくさん亭」のシリーズを強化


秋のマーケティング戦略

日本緑茶センター クレイジーソルトが使い勝手便利に
明治 冷凍食品「リゾット」シリーズを充実


企業動向

日本製粉、今秋冬向け家庭用冷食合計23品で21億円(下)


食品マーケティング

焼肉の販促に屋外需要は天候がブレーキ
 *米国産、冷凍牛肉は国内セーフガードで関税率50%にアップ
 *焼肉のタレメーカーは後半の予算にやや困惑か
8月下旬、シーフードショー開催(東京ビッグサイト)
 *世界人口増からも「養殖魚」推進の重要性訴求


今週の大店立地法公示速報


交差点

食と健康のPT始動



≫ウィンドウを閉じる