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No.913-2016/12/19

「イオン、フランスのピカールとビオセボンを麻布十番に

No.913号

  12月8日の会見でイオン岡田元也社長は「ピーコック跡地活用をする上で、どういう形が麻布十番のお客様にとってベストかを検討し、今回の形になった」と語った。真に体に良いものを考えた時、ピカールの持つフローズンの良さ、ビオセボンの持つオーガニックの良さに大きなビジネスチャンスがあると捉えている。


イオンだから出来るコラボ出店


  麻布十番店の1階部分は冷凍食品専門店「ピカール」約165㎡、有機食品専門店「ビオセボン」約400㎡で構成。共にフランス企業だ。2階部分はドラッグストアのウエルシア薬局、地下1階はメガスポーツのヨガとダンスの融合スタジオが入居した。


  イオンではピカール社を以前から注目しており、2009年から交渉を始め、イオンスタイル、ダイエーの9店舗でコーナー展開していたが、ピカールの良さを十分に伝えることが出来ず、仕切り直して、11月に青山骨董通りに路面店をオープンした。この店舗の売れ行きが想定の3倍を超える好調ぶりで、一時品切れとなる状況となっている。続いて今回(12月9日)のオープンの運びとなった。ビオセボン社とは知り合って、まだ1年足らずと新しいが、企業文化や価値観が共通しており、今回の出店につながった。


   ピカール社のノウハウは4つあり、①イノベーション、②最新の瞬間冷凍のテクノロジー(保存料、着色料など一切なしの状態)、③食品の安全性、④店頭でアドバイスできるサービスだ。フランス人が一番好きな食品ブランドに連続して選ばれている。


   ビオセボン社は設立後8年という若い会社。同社のメリットは1ヵ所で健康志向の人向けの商品が揃うというところ。品揃えの基準は、まずはオーガニック食品であること、そして美味しいものであることの2つ。ビオセボンのお客様は健康志向に凝り固まった人ではなく、環境にもやさしく、殺虫剤や着色料を使っていない食材を求める人達だ。現時点では、有機食品は少し、割高になっているので購買力が少し高めの人が購入しているが、今後、有機食品が増えていけば、徐々に価格差が少なくなってくると見ている。


   「有機作物を作るには3~5年はかかる。その間は、オーガニックとは言えなくても有機農業を志向する農家を育成するためにも作物をイオンが買い取る必要がある。これらの作物を育成中の商品として販売する考え」(イオン岡田元也社長)。


今週の目次




流通羅針盤

税制改正!社会保険適用拡大は労働力供給増につながるのか?


SJ決算レポート(SM篇)2016年9月期本決算

ダイイチは好調。人件費増のマミーマートとPLANTは減益
 減収減益のマルキョウはリテールパートナーズ傘下に


SJ海外店レポート マレーシア

東海岸1号店は「オール・ハラル」早くも、地元の支持が厚い店舗に
 イオン コタバル店


SJ新店レポート

新MDを各所に導入したエリア旗艦店、アピタ守谷店跡への居抜き
 フードスクエアカスミ 守谷テラス店
商品の伝え方を工夫し支持される。生鮮各部門を横断しサラダ強化
 ベイシア スーパーマーケット小山店


スペシャルレポート 全国農業協同組合連合会

国産農畜産物の消費拡大を図る目的で全農ブランド展開
 天候の影響で原料の確保が今後の課題


今週の開店情報

好調「ザ・チョコレート」 進む明治のチョコレート戦略
「板チョコ」の形体を進化させた新設計


企業動向

花王、2020年に向けた中期経営計画「K20」発表


新 激戦地 ストアシーイングMAP

本八幡駅周辺 千葉県|市川市


今週の大店立地法公示速報


交差点

“会話”を考え直そう



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