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No.876-2016/03/14

住みたい街の吉祥寺。多くの駅前SCの食品テナントが出退店

No.876号

  関東の住みたい街1位にランキングされている吉祥寺。その駅前の商業施設の食品テナントが今年に入って大きく変化している。アトレ吉祥寺で営業してきた「ザ・ガーデン自由が丘」が1月末に閉店し、隣の吉祥寺パルコ地下1階に2月27日オープン。アトレ吉祥寺には紀ノ國屋が新業態店を3月1日に出店した。


駅前SCの改装進む吉祥寺


  吉祥寺と言えば、関東の住みたい街のトップにいつも入ってくる。JR中央線と京王井の頭線が通り、電車に乗れば新宿や渋谷へ20分ほどで着ける。井の頭公園と閑静な住宅街があり、駅前には多くの商業施設が集積し、商店街も健在だ。駅周辺は平日も多くの人で賑わっているが、土日祝日となれば、祭りを開催しているかのように大勢の人が集ってくる。


  吉祥寺駅前で最も集客力の高い「アトレ吉祥寺」1階の食品テナントが最近入れ変わった。前身の「吉祥寺ロンロン」時代から15年間営業してきた「ザ・ガーデン自由が丘アトレ吉祥寺店」が今年1月末に閉鎖。その跡にJR東日本グループの紀ノ國屋が新業態店を出店した。「デイリーテーブル紀ノ国屋」(売場面積85坪)は同社が15店展開するSMの路面店と駅ナカの小型店の中間的な存在と位置づけ、日常の食卓に合わせた身近な食品を品揃えする。売場に掲げた店名やレジ袋のロゴをオレンジ色とし、これまでダークグリーンを基調色としてきた同社のイメージを一新。若い客層の取り組みを図る。


  閉店した「ザ・ガーデン自由が丘アトレ吉祥寺店」の年商は15億円超。シェルガーデンの中でも繁盛店であり、本来は閉店したくなかったが、デベロッパーの意向でやむなく撤退し、隣の吉祥寺パルコ地下1階に移転した。この他、東急百貨店吉祥寺店の地下1階に「明治屋吉祥寺ストアー」が3月10日に居抜きオープンした(以前はザ・グルメパントリーとして営業)。


  2014年4月に京王電鉄が開業した駅チカSC「キラリナ京王吉祥寺」。地下1階の食品売場「フードパルクウエスト」は今年1月17日に閉鎖し、2014年7月にオープンした「フードパルクイースト」(キッチンコートや生鮮テナントが営業)も1月31日に閉鎖。現在、地下1階は改装工事中としているが、今後の計画は未定だ。吉祥寺駅前にはライフや三浦屋のSMもあり、商店街の中には食物販店が多い。競合の激しいエリアであるのは間違いない。


今週の目次




流通羅針盤

危機的状況の国内農業に本格参入する大企業が増加


今週の業界トピックス

セブン&アイHD セブン‐イレブンとオムニチャネル軸に総力結集
イオン 経営改革中の事業会社各社会長に執行役を配置


今週の開店情報


SJ新店・改装店レポート

30年の歴史あるミニGMSを滞留型食品特化店舗に転換
 イオンスタイル御嶽山駅前
20~29歳の単身者が多い立地に合わせ、少量品と即食系を充実
 サミットストア 尻手駅前店
「集積マルシェ」など様々な仕掛け、アピタに隣接だが、商圏盛り立て
 平和堂 ビバモール名古屋南店


特集 拡大するSMのペットカテゴリー 下

ヤマヒサ ペットケア事業部 取締役副社長 山田 武史 氏
 国産、「安心安全」などを謳った付加価値商品が好調に推移
 売場全体の魅力を上げるための提案を強化
ネスレピュリナペットケア
 新ブランド「フィリックス」が好調に推移
 高付加価値商品の拡大に今後も注力


注目のメーカー商品情報

小西酒造 ベルギービール「ヴェデット」にブロンドビールが登場
アルテヴィータ 五感全てで味わう「地中海クリスタルフレークソルト」


新商品発見 「2016コミュニティ・ストア春の展示会」で

大塚食品「マッチ」、大塚製薬は「ソイジョイ」


市乳部門の新商品 明治2016年度ラインアップ発表

新たな嗜好に対応する「ブルガリア」


リキュール・清酒・本格焼酎 オエノングループが新商品

合同酒精が特徴あるリキュール2種


企業動向

明治、NCで仕様差別化した新たな切り口で首位を追い上げる


食品マーケティング

日東ベスト、国内外で新規事業推進へ
上期の新商品、惣菜へは冷食ロースカツ&麺類
 *日配事業の爽健亭を分社化(4月1日)
 *ベトナムで加工食品の合弁企業、始動は来年1月


今週の大店立地法公示速報


交差点

“美味しく健康に”が重要



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