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No.871-2016/02/08

2016 メーカー・問屋の提案特集 第50回スーパーマーケット・トレードショー

3割引額を助成する「ふるさと割」で地産外商

No.871号

  静岡県は2月1日、スリーエフとローソンが「静岡県名産品ふるさと割」を活用した商品を発売するのに合わせて、都内で発表会を行った。通常価格の3割引きで販売し、県外での消費の拡大と生産者の育成を図るのが目的。


「地産外商」のパイプ作り


  静岡県の「名産品ふるさと割」は、国の「地域住民生活等緊急支援のための交付金」を活用した事業。静岡県の名産品をメーカー希望小売価格、店頭通常販売価格から3割引きで消費者に提供し、その割引額を県が助成するというもの。同じ交付金を活用した事業にプレミアム付き商品券が有名。こちらは発行自治体の域内消費喚起が目的なのに対し、「ふるさと割」は実施自治体の域外での消費を喚起して、域内の生産者の育成に繋げていこうというもの。


  静岡県のふるさと割は、しずおか食セレクションなど県が認定する名産品を対象に、昨年7月から実施している。予算規模は旅行券なども含め25億円。参加している販売事業者は楽天、ヤフーなどのネット通販、テレビ通販などが多い。実店舗では首都圏の百貨店などで、今回、スリーエフ、ローソンが参加、SMではヤオコー、よしやなども参加している。


  スリーエフでは静岡県のイチゴを使った「贅沢苺タルト」を2月3日から28日まで通常価格390円を3割引の273円(助成額117円)で、「いちごサンド」(通常298円)を209円(同89円)で2月18日から29日まで販売する。この他にも加工食品での実施を一部店舗で計画。


  ローソンは静岡県伊豆天城産の茎わさびを使用した「手巻寿司わさびシーチキンマヨネーズ」、「わさびいなり」を共に通常価格140円(税込)の3割引の98円で、2月18日から29日まで販売する。


  ヤオコーはみかん、苺、レタスを60店で2月中の3日間実施する予定。


  今回のふるさと割は2月末までで終了。来年度は実施しないが「今回で県外業者とのパイプができ、民間同士で事業が拡大していくことを期待している」と、推進役の静岡県経済産業部振興局マーケティング推進課販路開拓班主査霜村胤日人氏。


  他県でも実施しており「地産外消」ならぬ「地産外商」の動きが活発化しそうだ。


今週の目次




今週の業界トピックス

協同組合セルコチェーン 「逆襲する中小SM連合元年」として力の結集図る
さえきセルバホールディングス 2018年秋、東証への株式上場を目指す
SM3団体統計発表 日本SMの経営ノウハウで急成長する全聯實業(台湾)


SJ話題店レポート

上海中心街の「安心できる、いい商品、食を愛する人が集う」店舗
 シティスーパー 上海環貿広場店


こだわり企画プロローグ 2016メーカー・問屋の提案特集

流通業界の統一用語に定着した「こだわり商品」


「本物志向」の47年 〈世界のお茶〉の日本緑茶センター

ハーブティーからアルガンオイルまで
こだわり商品の日常化に成果上げる


輸入食品のMDに新風 鮮度を提案するイタリアンフーズ

輸入食品の品揃えと売り方の再確認で売場活性化
説明・提案の仕方を日本向けに改めて考え直すことが流通の役割


大きく育った こだわりの木 五味商店に聞く〈流通展望〉

16年の提案継続が変えたSMの意識と品揃え対応
地方企業の生き残りを助け、大手のMDに意識改革の風を吹きこむ


今年も注目〈やまと豚〉 フリーデンの〈実践的〉提案

商品と売り方の確立で売場を活性化
肉の本質極めて顧客満足度を掴もう


話題の商品紹介

コスモ食品 「もうやんカレー」とローストビーフソース
青葉貿易 スーパーフードを超える「有機マキベリーパウダー」


世界が感動する日本のおもてなしの歴史的変遷と実際・2

― OMOTENASHIが日本の代名詞に ― 小澤 信夫


企業動向

 小麦粉以外でもニーズ対応で技術結集、目標48億円に挑戦!
 日本製粉、春季新商品は冷食19、加食14など総計50品


食品マーケティング

上期家庭用、冷食新商品は「食卓への1品」に注目
 *ケイエス冷食、「国産さば味噌」など和風惣菜メニュー
 *日本水産、「デミハンバーグ」など味付けに特徴訴求


今週の大店立地法公示速報


交差点

崩れつつある業態の境



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