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No.790-2014/06/02

アクシアル商品をエンド陳列しパワープライスと掲げるフレッセイ新店

No.790号

  フレッセイと原信ナルスが昨年10月1日に経営統合して純粋持株会社アクシアルリテイリングの誕生以降、初のフレッセイの新店が群馬県高崎市内にオープンした。移転スクラップ&ビルドであり、同社の店舗数は49店のまま。今年は他にオープンはなく、来年秋に2店を新規出店する予定。今回オープンしたフレッセイ新町店では菓子、もやしなどオリジナルのアクシアル商品を販売しているが、今後は日配品などアイテムを拡充する。売場のPOPには「POWER PRICE」を至る所に掲げ、価格志向を全面に打ち出している。日常の買回り品を中心に揃え、普段使いの店づくりを進める。


原信の売場に近づくフレッセイ


  5月16日にオープンしたフレッセイ新町店。売場奥のゴンドラのエンドで、上から下に斜面状に単品大量陳列する仕組みは原信ナルスの店でも実施しており、陳列棚の最上部に「POWER PRICE」を掲げているのも原信と同じスタイル。CGC加盟社である原信ナルスとフレッセイが経営統合してアクシアルリテイリングが2013年10月1日に誕生して約8ヵ月が経つ。現在はフレッセイの売場にも原信ナルスで実施している試みを進め、オリジナル商品「アクシアル」と記載された商品も徐々に増えてきている。イートインコーナーでは原信の「ハラシンカフェ」と同様、「フレッセイカフェ」とネーミングして、テーブル席とカウンター席を30席ほど用意し、隣接する直営インストアベーカリー「ベーカリーランド」のレジカウンターで料金を支払えばセルフコーヒーマシンのコーヒーとベーカリーが飲食できる。


  群馬県に44店、埼玉県に3店、栃木県に2店の計49店を展開するフレッセイは3年ほど前に高質商品も揃えたクラシーズ業態を開発し、現在は連取店、寄木戸店、新前橋店の3店を展開し、前橋市内には年商の高い「クラシード若宮」も展開している。今もクラシードは業績堅調だが、クラシーズは商品の見直しを進めている。今回の新店ではクラシーズとせず、フレッセイとした。


  新町店ではフレッセイ独自の売場づくりも実施する。セルフ形式でご飯やカレー、スープを提供する「ほっとデリバー」(4店目)を常設。フレッセイ新町店の年商目標は17億円。駅の反対側に徒歩5分の距離にあった旧店(年商実績12億円)は5月11日まで営業して閉鎖。新店では5億円の上積みを期待する。青果の平台は従来のフレッセイの店より7cm下げて80cmとし、惣菜や洋日配売場のゴンドラも15cmほど低くして1m35cmに。全てのグロサリーのゴンドラは1m65cm。売場の天井高は3m80cmあるため開放的で、売場の奥まで見渡せる。


  来年秋に出店する売場600坪の高崎市内の新店では、太陽光パネルも屋上に設置する予定。また、沼田市内には売場500坪タイプをNSC内に出店する。ひょっとすると両店では原信ナルスの専売特許であるチェッカーがレジで袋詰めサービスを実施するカートインのレジカウンターが登場するかも知れない。


今週の目次




流通羅針盤

SJ決算レポート(GMS篇)

 総営業収益は微減、販売管理費率27.7%で増加
  過去10年間で増収は3期だけ、世の中の変動時にプラスに


今週の業界トピックス

 イオン G.Gモール2号店をマリンピア店内にオープン
 セブン&アイ・ホールディングス 国内小売業初、車の燃料備蓄基地
 ファミリーマート カラオケボックスと一体型店舗1号店
 ローソン ルネサンスと健康寿命の延伸を目指して業務提携
 三井不動産 三井ショッピングパーク ららテラス 武蔵小杉開業
 ベルク 大島専務が新社長に昇格
 森永乳業 2年連続の増収。純利益は3.5%のマイナス
 ポプラ 経営の抜本的強化とビッグデータ活用による営業改革を推進


2014年度閉店予定店舗(1)


今週の開店情報


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

 高齢社会を迎え、店の数よりも商品を早く届ける仕組み作りが重要に


SJ新店レポート

 売場の6割が生鮮。精肉の店内加工比率も3割アップして鮮度を追求
  食品館イトーヨーカドー小手指店


チェーンストア・コンビニの4月度販売概況

 駆け込み需要の反動で各業態とも数字を落とす
  既存店ではヤオコー、平和堂、セブンのみがプラス


国分の酒類総合展示会 商品と販促企画で酒類の活性提案

 戦略カテゴリーを中心に新たな訴求
 飲酒人口減とニーズの多様化に対応


食品マーケティング

 マルハニチロが冷食でスピードクックの販促
  *SMのバックヤードへ(人手不足、欠品対策)
 日本冷凍食品協会
  *25年度、冷食生産統計、数量・金額共に増加
  *構成比、業務用59.3%、家庭用40.7%


企業動向

 日本アクセス、13年度業績11期ぶり減益、次期予想も下方修正


巷で秘かに売れ始めている 注目!フーズ&ドリンクス

 中田食品「タンゴラム」 「清見オレンジ」と梅酒の幸福なマリアージュ
 フードジャーナリスト 旭 利彦


今週の大店立地法公示速報


交差点

 枠を超えた動きも強まる



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