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No.760-2013/10/14

味(価値)を伝達する新たな取り組みにチャレンジ

No.760号

  イトーヨーカ堂が10月2日に西武鉄道池袋線・石神井公園駅改札前にオープンした「食品館イトーヨーカドー石神井公園店」では、従来とは違う柔軟な取り組みを開始している。同社の課題の一つだった、味(価値)を客に伝達するための2つの販促ツールを売場に新規導入。一つは「フードナビ」と名付けた可動式の試食カウンターで、店内に3台備え、3ヵ所の売場に分けて試食提案することも、3台を1ヵ所に集めて展開することも可能。もう一つは手書きPOPを各陳列棚に掲示し、商品特徴を表現している。2つの販促ツールともパートの手で展開している。


客に一歩近づいた販促


  イトーヨーカ堂はSMにとって最大の価値といえる、客に味を伝達する、2つの効果的な販促ツールを新店に導入した。10月2日に出店した「食品館イトーヨーカドー石神井公園店」では売場の陳列棚に数多くの手書きPOPを掲げて、客に商品特徴をアピールする。同時に可動式の試食カウンターを設置して、客がまだ知らない商品を味わってもらう仕組みを積極的に投入した。


  石神井公園店の手書きPOPは、オープン前にプロのPOPライターのところに複数のパートを教育のために派遣させ、下手でもいいからとパート自らが考えた言葉と絵で商品特徴を表現している。例えば、「活あわび食べ比べセット(養殖)」(1パック3個入り・売価1,980円)では、「贅沢な食べ比べあわび アメリカ産→ステーキ、韓国産→バター炒め、南アフリカ産→柔らかい、お刺身がおすすめ」などとアワビの絵を入れた手書きPOPとしていた。


  一方、「フードナビ」とネーミングした可動式の試食カウンターは店内に3台置き、3ヵ所に分散化することも、1ヵ所に集合して試食提案することも出来る。こちらも午後2時~5時までの手が空いているパートが客と会話しながら商品の味を知ってもらい、実践販売するという仕組みだ。


  手書きPOP、「フードナビ」ともに、パートが主体的に関わった販促ツールを作成・運営していく。どちらもこれまでの同社にはない、従来の殻を打ち破った、柔軟で機動的な取り組みで、売場で客に一歩近づくことによって商品を買ってもらう戦略だ。


今週の目次




流通羅針盤

ネット企業とSM大手チェーンで大型物流施設建設が急増


今週の業界トピックス

セブン‐イレブン・ジャパン
 質の高い新しい商品開発、ミールソリューション、お届けサービスを強化
マックスバリュ北海道 いちまるに資本参加、第三者割当で40%保有へ
ユニーHD 中間決算 サークルKの公開買い付けで大幅減益に
セブン&アイHD コンビニ、金融関連事業が貢献し、過去最高の売上、利益に
イオン GMS事業の上期業績は増収増益と好調


2013年度下期開店予定店舗


今週の開店情報


ハマさんのコーヒーブレーク・108 コラムニスト 浜本經道

「状況はコントロールされている」


SJ新店レポート

夕方5時以降に7割の売上を見込み、酒と惣菜を特化して駅改札前で営業
 食品館イトーヨーカドー石神井公園店
ニューファミリー層がメインターゲット、コンパクトな売場にアイデアを詰め込む
 ライフ上池台店
家具専門店が平和堂に変身。売場面積も広く、デリカは最新の取り組み
 平和堂グリーンプラザ店


空間除菌〈Blocker〉 サンバートナーズが訴求

マスクに代わる「花粉症対策」用品


秋の拡販を強化 森永乳業が好調「リプトン」で

「トルコアプリコットティー」を発売/「リプトン 抹茶ミルク」好調推移


食品マーケティング

アイスクリーム類、4,000億円市場の継続
 *ロッテアイス新「ジェラートマイスター」の販促
 *雪見だいふく、に‘濃い抹茶’投入
消費税は「税込み表示」に本体価格&税額を補助的に表示を


今週の大店立地法公示速報


交差点

ジョブズ亡き後のアップル



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