≫ウィンドウを閉じる


No.742-2013/05/27

テスコ、つるかめが続々とアコレに店名変更
(アコレ小竹向原店とオリジン弁当)

No.742号

  英国のスーパー、テスコが日本法人の撤退を表明し、今年1月1日付でイオンが同社の株式を50%取得して3月1日にイオンエブリへと商号変更している。現在、イオンエブリは「テスコ」「つるかめ」の店名が付いている店舗を次々に閉店しており(今年1月から5月中旬までに35店閉鎖)、このうち既に10店強がアコレへと切り替わっている。アコレはイオンリテールが運営しており、イオングループ内の事業譲渡という形になる。5月14日にオープンしたアコレ小竹向原店(=写真=東京都板橋区)も4月21日まではテスコとして営業していた。


都内の小型店の変遷


  5月14日(火)開店の小型食品DS「アコレ小竹向原店」は都内板橋区の学校や病院が集積しているエリアにあり、都道441号線を挟んで向かいに地元スーパー「いさみ屋小竹向原店」があるのみ。少し離れた環七通り沿いに「オーケー小茂根店」が営業しているが、競合の少ないエリアと言える。


  「アコレ小竹向原店」は生鮮3品やアウトパック惣菜中心に加工食品や日配食品、日用品を低価格で提供。できるだけ品目を絞り込み、イオンのPBトップバリュをメインに陳列する。アコレは2008年に平和台駅前店を1号店としてスタートし、当初はクレジットカードや電子マネーのワオンは使えなかったが、現在は利用可能。同店に隣接してイオングループのオリジン弁当が22日(水)から営業開始しているが、元々は「タネキン小竹向原店」。2005年10月にテスコジャパンが地元スーパーのタネキンを買収したため、2006年3月に「つるかめランド小竹向原店」と変更し、2010年6月には「テスコ小竹向原店」となり、現在はアコレとなっている。店舗面積100坪ほどだが、移り変わりの激しい小型店だ。


  テスコは2003年7月に首都圏で「つるかめ」を展開していたシートゥネットワークを約300億円で買収して日本に進出し2010年には総店舗数137店としたが、結局は日本から撤退。フランスのカルフールも2005年3月に日本から撤退して日本法人がイオングループに組み込まれた。日本に進出した外資小売2社の店は結果的にイオンの店となっている。


  テスコジャパン(現イオンエブリ)の店は今年1月末には117店あったが、35店を閉鎖して今は82店。一方、イオンリテールの展開するアコレは増え続け、現在53店に。イオンエブリが展開する「テスコ」や「つるかめ」は将来的には消滅し、アコレを中心にオリジン弁当やイオンバイク、イオンリカーなどイオンの専門店となる可能性が高い。


今週の目次




流通羅針盤

時間を費やす場所としての役割を商業施設に求める傾向強まる


今週の業界トピックス

スリーエフ TOKYO FMの天野企画とコラボレート商品を開発
アルビス 今期、北陸3県内で2店の出店と3店の改装を予定
大塚ホールディングス 連結売上高1兆2,000億円を突破
ベルギービールウィークエンド 横浜で初の開催


今週の開店情報


SJ決算レポート(SM篇)

M&A繰り返すアークスの営業利益は135億円とトップに立つ
 電気料金負担などコスト嵩み22社が営業減益


SJ新店レポート

買い回り優先し、即食系を主に2フロアの売場で新MD導入
 サミットストア東長崎店
初めてフロア部でオープンキッチン。惣菜を展開、簡便強化
 ライフ目黒大橋店


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

ジョブローテーションで人を育て、適正な評価で働き甲斐のあるSMに改善しよう


顧客志向と実行力 あなたの店はどうですか……

分かりやすさと親切はイコールです


出資する第3セクター「ハム工房都路」再オープン フリーデン

震災により休業したハム工房を移設


企業動向

AGF、今中元期に向けたギフト販売戦略を発表


食品マーケティング

<調理冷食、販促強化へキャンペーン・テレビCMの連動>
アクリフーズ、食卓用からお弁当用へ
 *くまちゃん占い10億カップ達成で弾み
 *トマト飲料の店頭キャンペーン活発 カゴメ、デルモンテ、伊藤園


巷で秘かに売れ始めている 注目!フーズ&ドリンクス

チカミミルテック「プリッキーズ」タイの激辛唐辛子を日本人好みに演出
フードジャーナリスト 旭 利彦


今週の大店立地法公示速報


交差点

売場と集客率



≫ウィンドウを閉じる