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No.734-3/25

老舗高級スーパー紀ノ國屋が品川駅前に小型SM出店

No.734号

  「紀ノ国屋アントレ ルミネ ザ・キッチン品川店」が2月28日(木)、京浜急行・品川駅改札前、JR品川駅の2階改札を高輪口側に降りたところにオープンした。紀ノ國屋としては2011年10月に出店した「紀ノ国屋果樹園ルミネ有楽町店」以来1年4ヵ月振りの新店で、アントレ業態としてはエキュート上野店以来1年11ヵ月振りとなる。今年1月15日で閉店した「成城石井ルミネ品川店」跡への居抜き出店。売場は60坪と小さ目だが、青果とデリカを充実。駅やホテル利用者の他に精肉や塩干、日配も揃え、地域住民の食生活も支える。


高級SMの身売り


  高級スーパーを首都圏と中部及び近畿圏で店舗展開してきたピーコックストア(前身は大丸ピーコック)が4月1日にイオンの完全子会社となると発表され、流通業界に衝撃が走った。ちょうど3年前の2010年4月にも老舗の高級SMである紀ノ國屋がJR東日本の完全子会社となっている。2012年10月には三浦屋がいなげやの完全子会社となった。時代の流れからすると、今後も独立系あるいは百貨店系列の高級SMが大手資本に身売りされるケースが増えてきそうだ。現在、様々な憶測も飛び交っている。


  紀ノ國屋は1910年に青果店として創業し、1953年に日本初のセルフサービスのSMを東京・青山に開業。以来、先駆的な存在として流通業界を引っ張ってきた。特に東京・三鷹の紀ノ國屋フードセンターで製造されるパンは人気が高く、ピーコックストアやオダキュウOX、三浦屋、成城石井などのいわゆる高級SMに供給され、根強い支持を受けてきた。


  首都圏でSMを展開している紀ノ國屋は2月28日、ベーカリー専門店2店を含めると20店目となる「紀ノ国屋アントレ ルミネ ザ・キッチン品川店」を品川駅前にオープンしている。駅前立地に合わせて、鉄道を利用する旅行客や周辺に林立するホテルの宿泊客、オフィスワーカーのデリカニーズに対応。朝はオリジナルサンドイッチと店内製造の1杯450円の生ジュースを主体とし、ランチ以降は弁当やおにぎりなどの米飯類、夜は酒のおつまみ需要へとシフトしていく。


  惣菜以外では特に青果物を充実させ、真空パックの野菜やハーブ、京野菜などを揃える。さらに精肉や塩干、日配も販売して、地域に住んでいる人たちの食生活も支えていく。(新店レポートの10~13頁に掲載)


今週の目次




流通羅針盤

消費税増税分の中小へのしわ寄せ禁止を法律で明示


今週の業界トピックス

信濃屋食品 本物ワインと食のマリアージュで広域からの集客に成功
セブン&アイ・ホールディングス 毎年恒例となった一足早い入社式
良品工房 白田典子代表が日生協の産直交流会で講演(上)
語録 ヤオコー川野清巳社長


今週の開店情報


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

3:4:5の原則が通じない厳しい時代に、取り残されている賃金問題


SJ新店レポート

真空パックの野菜や精肉、塩干を揃え、駅前ニーズに対応してデリカを充実
 紀ノ国屋アントレ ルミネ ザ・キッチン品川店
都市型の生活者に向けて簡便性・利便性の追求を第一に
 デイリーカナートイズミヤ昭和町店
地域色を出して商品力とサービスを強化し差別化を進める最新MD店舗
 山梨さえき フーズマーケットおかじま七日市場店


SJ食品衛生・最新リポート②

自社PCや外部で製造される惣菜
 アウトパック化拡大で懸念される「汚染被害」に備えよ


新世界拓く大塚食品 45周年迎えたボンカレー

レトルト食品に新風吹き込む「2分」
 箱ごとチンで調理に進化」さらに簡単・便利に


マルコメ 映画とコラボ商品 即席みそ汁3品目

「体脂肪計タニタの社員食堂」に協賛


UCC上島珈琲

最新鋭のUCC滋賀工場がLCのペットと広口缶を全国発売


マルハニチロ食品

冷食・新中華街で3ヵ月連続プレゼントキャンペーン
フィッシュハムソーセージ発売60周年記念


巷で秘かに売れ始めている注目!フーズ&ドリンクス

丸昌稲垣「味噌ポン酢だれ」
味噌とポン酢の微妙なバランスが旨みを演出
 フードジャーナリスト 旭 利彦


今週の大店立地法公示速報


交差点

お弁当&おかず購入に困惑



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