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No.699-7/2

駅ナカ商業施設の開業が首都圏で相次ぐ

No.699号

  西武プロパティーズは6月に駅ナカ商業施設「エミオ」を西武鉄道沿線に2店開業した。一つは12日オープンの「エミオ所沢」で、核店舗としてシェルガーデンが展開する「ザ・ガーデン自由が丘 所沢店」が売場50坪という小型の高質スーパーを出店。もう一つは28日に誕生した「エミオ練馬高野台」内に、イトーヨーカ堂が「食品館イトーヨーカドー練馬高野台店」を営業開始。売場面積256坪で、同社の都市型小型スーパーとしては2010年10月開店の阿佐谷店、2011年12月開店の高井戸店に続く3号店。同じセブン&アイグループの2つの企業が今回初めて駅ナカ商業施設に小型SMを出店した。首都圏の小型店開発の勢いは駅を中心にして増すばかりだ。


勢いづく駅ナカビジネス


  首都圏における鉄道の高架複々線化の工事がここ数年実施されており、高架駅となった建物の商業施設化も進んでいる。小田急沿線でも高架駅の商業施設としてアコルデを展開。昨年6月に「アコルデ代々木上原」を全面改造して、核店舗として食品スーパー「Odakyu OX」が営業している。京王電鉄も昨年3月に永福町駅と一体化した商業施設「京王リトナード永福町」を開業し、京王ストアが1階にSM「キッチンコート」を営業している。


  西武鉄道は桜台駅〜練馬高野台駅までの5.2qの高架複々線化が完了し、現在は練馬高野台駅〜大泉学園駅までの2.4qの道路と鉄道の連続立体交差化の工事を進めている。西武鉄道の子会社で駅ナカ・駅チカ商業施設のデベロッパーでもある西武プロパティーズは西武沿線の駅に「エミオ」を8店展開。2007年8月に1号店として「エミオ練馬」を開業し、先月には「エミオ所沢」と「エミオ練馬高野台」を続けてオープン。所沢駅には「ザ・ガーデン自由が丘」(今号の新店レポートとして6〜9頁に掲載)が、練馬高野台駅には「食品館イトーヨーカドー」が出店している。


  首都圏の駅ナカ・駅チカ商業施設としてはJR東日本グループが積極的に開発・展開している。駅ナカではJR東日本リテールネットが展開している「エキュート」が大宮駅や上野駅でそれぞれ100億円の年商を上げ、品川駅では2ヵ所合わせて150億円を越える年商となっている。また、JR東日本の子会社アトレは、大型の駅商業ビルとして「アトレ」を13店、小型の「アトレヴィ」を5店展開。駅商業ビルを展開するルミネもJRのグループ会社としては有名だ。


  首都圏では人通りが非常に多い駅スペースを活用して商業施設化する動きが一段と加速している。西武鉄道沿線では来年夏以降に石神井公園駅や大泉学園駅を「エミオ」として開発する計画もある。


今週の目次




新 激戦地 ストアシーイングMAP 1

流山おおたかの森地区 流山市・柏市(千葉県)


今週の業界トピックス

西友 7月から募金カードによる募金活動開始
イオンリテール アコレを2店同時出店して計25店に
セルコチェーン 福岡県のアスタラビスタが新規加盟


今週の開店情報


SJ新店・話題店レポート

駅ナカの小型店を実験、朝昼晩と時間帯で違う顔を持つ品揃えに
 ザ・ガーデン自由が丘 所沢店
食品主体のSSM業態としてS&B、生活必需品が1ヵ所で揃う売場
 ダイエー草加店
「日本商品に特化したインターナショナルスーパー」を目指して
 GL Japan Plaza shanghai


SJ決算レポート(生協篇・1)

隣接県同士の生協の合併が今後加速
 事業連合内の店舗事業の連帯も進む


非縁社会のぬくもり・21 小澤信夫

子は親の背中を見て育つ


大塚食品の夏・秋戦略 主力商品の拡販作戦を聞く

「水のリベンジ1000」「マンナン健膳化計画」など推進
 各カテゴリーとも販促・提案の具体的対策で売場のサポート強化


調味料の新世界

モランボン 「韓(HAN)焼肉のたれ」(520g)を発売
マルコメ 塩糀に次ぐプラス糀 生しょうゆ糀」


今週の大店立地法公示速報


交差点

激化する弁当・惣菜商戦



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