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No.626-12/27

地下鉄駅構内で異彩放つ女性向け売店が誕生
(メトロスビューティー有楽町店)

No.626号

  東京メトロ初の展開となる女性向け売店「メトロスビューティー」が11月25日(木)、有楽町線有楽町駅と丸ノ内線銀座駅で2店同時オープンした。化粧品や雑貨、本・雑誌、低カロリー菓子など、ほとんどの商品が女性を意識して取り揃えられており、外観もピンク一色で統一して非常に目立つ。店頭で化粧品を試用できるなど働く女性の強い味方となりそうだ。

急増する女性向けエキナカ店


  東京メトロとメトロコマースは丸ノ内線銀座駅と有楽町線有楽町駅のメトロス売店をリニューアルし、11月25日に女性向けの売店「メトロスビューティー(METRO’s BEAUTY)」をオープンした。同社では売店のメインユーザーだった団塊の世代の利用数が減少傾向にあることから、新規の主要顧客獲得に向けて新たな構想を計画。銀座店と有楽町店はもともと女性の利用頻度が高く、これまでも化粧品などを扱ってきた実績があることから、さらに女性ユーザーを意識しての店舗にリニューアルする運びとなった。


  店舗外観も女性を意識し、壁面から什器までピンクで統一。モノクロな地下鉄構内では遠くからでも一目で店舗の所在がわかる。「女性の美容・健康・ダイエット」をコンセプトに一般売店ではほとんど扱いのない化粧品や雑貨を、有楽町店で100アイテム、銀座店(タバコも販売する)で55アイテム販売。また、その他の商品も健康グッズや低カロリー菓子、栄養ドリンクなど女性向けの商品が中心で、雑誌なども女性誌を豊富に揃えている。有楽町店では店内に鏡が設置されており、一部の化粧品を試用することもできる。


  オープン当初から「ツイッター」などの情報ツールの間では、銀座に勤務する女性などが「通勤が少し楽しくなる」と話題にしており、女性中心というコンセプトは見事にはまっている。ここ数年は駅構内やホームで買い物をしなくても、改札を一歩出ればコンビニなどが目の前にあり、売店で買い物をする必要性が薄くなってきている。そんな中で、ただ必要なものだけを販売するというだけでなく、「女性向け」という枠を設けることによって、ちょっとした付加価値を与えているように思える。しかし、それと同時に男性は近寄りがたくなるのでは、との思いもよぎったが、男性客の声を聞くと「最初は少し驚いたが今は違和感なく利用している」とその懸念は杞憂だったようだ。


  現在、エキナカには婦人服ショップや雑貨店など数多くの女性向けのショップが目立つ。働く女性が少なかった時代にはこの様な出店形態はありえなかった。男性としては少し物足りない気もするが、時代の流れを感じずにはいられない風潮である。同社では銀座店・有楽町店の反応、ニーズを見ながら店舗拡大を検討していくとしている。


今週の目次




流通羅針盤


ショッピングセンター動向2010年

2010年は54SCが開設し、閉鎖は17SC
「SCは成熟期を迎えた」と日本SC協会木村会長


新 激戦地 ストアシーイングMAP 2

神奈川県・東京都 橋本地区


SJ新店レポート

生鮮食品提供する小型の路面店
 成城石井等々力店
ケア用品を充実 イオンリテールが新スタイルの複合SM
 イオンいかるが店
23区内初の会員制卸売センター、宅配サービス強化
 メトロ辰巳店


MDフラッシュ


今週の開店情報一覧


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

人、物、金、全てを「質」に変えていく時代、そしていかに量に転化出来るか


消費者向け栄養食品 大塚製薬の2011戦略を探る

飲料・栄養補助食品の商品変更・新デザインが奏功


企業動向

伊藤忠、来春日本アクセスに物流・外食卸などを統合


食品マーケティング

師走の追い込みへ  ※東京御徒町JR駅前の吉池(魚の館)に見る新巻き鮭の現況
公正取引委員会の「優越的地位の濫用に関する独占禁止法」で
 公取委と各地方有識者との懇談会から意見集約を公表


今週の大店立地法公示速報


交差点

相手をたたえる「やるやん!」



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