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No.619-11/1

日本橋再生計画がスタート。
10月28日、コレド室町とユイトが同時オープン

No.619号

  「残しながら、蘇らせながら、創っていく」。これが三井不動産の日本橋再生計画のコンセプト。日本橋室町東地区は敷地面積約1万1,900u、延床面積約18万uの規模。地権者19人による共同事業で、2007年に都市再生特別措置法による都市再生特区の認定を受けている。2014年に全体が竣工するが、今回それに先駆けて三井不動産が「コレド室町」、野村不動産が「ユイト」を10月28日に同時出店。特徴は「道づくりによる街づくり」。近くを流れる日本橋川を中心に水辺の都市再生を目指し、2030年までに江戸時代のような美しい景観を復活させようという壮大なプロジェクトだ。現在、日本橋川の上を走っている首都高速も移動させようとしている。

面としての日本橋の復興


  「点ではなく、日本橋という面を考えて開発していく」と三井不動産の岩沙弘道社長。10月28日に開業したコレド室町の目の前には三越があり、日本橋を渡ってすぐ自社開発したコレド日本橋(東急百貨店跡地)や島屋も営業。この他にも江戸時代から営業している老舗が数多く残っている。


  コレド室町を内包した室町東三井ビルディングは、地上22階・地下4階建てで、地下1階〜地上4階までの5フロアが商業エリア(延床面積約1万190uで27店が営業)、5〜6階が多目的ホール(約5,400u、654〜1,000席)で、10〜21階までがオフィスの構成。外観デザインは中央通りの歴史的な街並みと景観の調和を意識し、低層部は石とガラス、高層部は金属とガラスを主体に採用。総事業費は237億円。コレド室町への年間来館者数は500万人を見込み、来年3月までの5ヵ月間で20億円、次年度は年間40億円の売上を目指している。


  地下1階にはお土産なども販売する日本橋案内所やタロー書房の書店が出店する他、ビー・ワイ・オーが展開する和のセレクト・コンビニエンスストア「日本の御馳走えん」が営業。同店は三菱地所の中にある新丸ビル店に続く2号店。売場面積25坪(地下3階に倉庫あり)で、セントラルキッチンから運ばれてくる和食系弁当やおにぎり、飲料を販売。さらに、朝食用のパンやサンドイッチ、揚物を提供する。


  取扱アイテムは900〜1,000。オリジナルの「だし茶漬け屋の出汁」(295ml・630円)など国内メーカーの調味料や国産ワイン、日本酒、梅酒、ジャムや和菓子、佃煮、ギフトなどを販売する。営業時間は平日が8時〜22時、土日祝日が10時〜21時。正社員4人を含め従業員数は20人。日商目標は50万円。日本の食文化や伝統を伝える情報発信を進め、店頭で展示やデモンストレーションを実施し、季節ごとにイベントの開催も予定する。今のところ3号店の出店予定はないという。


今週の目次




流通羅針盤


SJ中間決算レポート(CVS篇)

7社計の全店売上は猛暑効果で2.6%増
 増収増益が2社、減収減益も2社と明暗分かれる


SJ新店レポート

創業店閉鎖後、1年半振りに近くに基幹店を再出店
 三浦屋コピス吉祥寺店
直営の畜産と水産が核となり、百貨店食品売場のモデルケースに
 京阪百貨店すみのどう店
急速に人口が伸びている住宅・商店街立地、20〜30代女性から支持
 武蔵小山駅ビル東急ストア


SJレポート 普及期に入った流通BMSA

流通5団体が初めて普及のためのパネルディスカッション開催(下)
 インターネット時代の次世代EDIとして期待される効果と課題


チェーン・スーパーマーケット企業への提案

(株)島田研究室・代表 島田陽介
 業態スーパーマーケットという「模倣」をもたらしたのは「チェーン」理論の「形式」である


いちやまマート

三科雅嗣社長が「夏の商戦の総括と直近の動向」を語る


食品マーケティング

※群雄割拠の「鍋つゆ」メニューはより細分化
 キムチ鍋に続くヒットは何?
※はくばく、雑穀米に使い切りパック(1p=30g)訴求


市場対応と市場開発 日本緑茶センターの戦略

顧客に分かりやすい新しい切り口の新商品を発売


カスタマー ディライト・21 小澤信夫

顧客の感動・歓喜・大喜び


今週の大店立地法公示速報


交差点

お助け食材の米



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