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No.609-8/23

イオン、マルナカと業務提携。
食品スーパーに突き付けられたマグマの行方

No.609号

  猛暑の最中、食品スーパーにとって“熱いニュース”が四国から飛び込んできた。8月11日、イオンと大手食品スーパー、マルナカとグループの山陽マルナカ、それに三菱商事も加わった「4社業務提携」が発表されたのがそれだ。今後、PBの手薄なマルナカの店舗にトップバリュ商品が並んだり、電子マネー、ネット販売などのノウハウがイオンから提供されるが、次の提携話がどんな形で噴き出してくるのか、マグマの行方に注目したい。

バーベキュー需要で客単価増へ


  JR高松駅から海岸沿いに、さぬき浜街道を西に5km。2007年4月にオープンしたイオン高松ショッピングセンターの隣にマルナカ香西店があり、ジャスコ高松店とがっぷり四つの戦いをしている。


  ワンフロアで4,000uはある香西店のレイアウトは一風変わっていて、店内右に食品フロアが広がり、中央から左は衣料と生活関連になっている。チェックアウトは食品側にはなく、非食品側で精算する方式だ。


  マルナカが得意とする青果や鮮魚はジャスコのような大型店が来ても、ビクともしない。鮮度が落ちやすいので、地場でしか味わえない瀬戸内産のマナカツオの刺身が並んでいるのを見ても明らかだ。


  一方のジャスコ高松店。惣菜をメインに打ち出した売場はトップバリュが要所を締める。独立系で、これまでどこのグループに属さず、PBが見当たらないマルナカの店舗との差は歴然だ。


  地元で酒店を経営する店主は、「ゆめタウンやイオンのショッピングセンターは、確かに人を集めているが、マルナカさんは地元の人をがっちりつかんで健闘してるね」と評価するが、「勝負の行方までは想像できない」という。


  今回の業務提携で、イオンの息のかかった食品スーパーがまた1社増え、近畿から中四国にかけてのパイプはさらに太くなった。創業50周年の節目の年にマルナカが出した一つの方向性は早晩、マルヨシセンターなど他のチェーンにも降りかかってくる問題だ。少子高齢化で少ないパイを奪い合う全国有数の激戦地・香川県で上がった源平以来の戦乱から目が離せない。


今週の目次




今週の業界トピックス

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今週の開店情報一覧


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顧客の感動・歓喜・大喜び


今週の大店立地法公示速報


交差点

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