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No.597-5/17

「人口の多い阪神地域で早期に10店を」
− オークワが兵庫県へ本格進出

No.597号

  和歌山県を地盤とするオークワが4月29日、兵庫県加古川市内に最も得意とするSSM業態の「オークワ加古川野口店」をオープンした。兵庫県では2008年11月のディスカウント店「プライスカット明石大久保店」に次ぐ2店舗目で、初のレギュラー店舗の出店だ。2km圏内にマックスバリュ西日本の店舗をはじめ、地元のマルアイなど大小合わせて13店舗がひしめく大激戦地。「ここで成功すれば、兵庫県下はどこでも戦える。人口の多い阪神地域で、早期に10店を目指したい」(福西拓也社長)と決意のほどをのぞかせる。オークワは10年12月にも名古屋市にSSM店を初出店する予定で、売上高の落ち込みを積極的な他地域への出店で補う方針だ。

名古屋市進出へ。今から「要研究」のオークワ商法とは…


  JR大阪駅から東海道本線・山陽本線を西に新快速電車で約1時間、東播磨臨海工業地帯の中心地で、大阪・神戸のベッドタウンとして発展してきた兵庫県加古川市。人口は26万人で、さらに西の姫路方面からの通勤、通学も多い地域だ。


  ちょっとした買い物は近隣の明石、姫路方面に出かけ、日常の買い物は市内にひしめく大小の量販店で「チラシ価格を見て」自転車で買い回る。こうした激戦地では、価格の打ち出ししかできないプライスカットをぶつけるより、レギュラー業態のSSMの方が有効だという。


  奈良県では地元のスーパー以上の評価を受けているオークワも、大阪のさらに先の兵庫県ということになれば、知名度のないことがまさに“致命的”になるが、そこは百戦錬磨の企業姿勢がカバーする。


  データで顧客管理が可能なカード会員を重点的に増やし、オークワファンになってもらうのが一策。店頭では、初の試みとして生産者コーナー「もぎたて広場」をいきなり3面展開、兵庫県認証食品、地場野菜を大きく打ち出した。


  水産でも鮮魚に強い「和歌山のスーパー」色を鮮明にする。このため、旬のカツオを例に取ると「丸のまま1本、片身、1/4、1/8、1人前、2人前のようにSKUで包み込む」(福西社長)作戦だ。朝は徹底したバラ売りでライブ感を演出、昼からはパック売りにチェンジし、夕方のピークにつなぐ。名古屋のスーパーも今から「要研究」のオークワ商法だ。


今週の目次




今期開店予定(上)


今週の業界トピックス

ヤマダ電機 新宿に進出!先ずは東口にクサビを打つ
相鉄ローゼン 新社長に相模鉄道出身の伊藤氏が就任
ミスターマックス 自社開発商品を強化し、5.7%増の128億円の販売額に


メーカー情報 マルハニチロホールディングス連結決算04


MDフラッシュ


今週の開店情報一覧


SJ新店レポート

“新しい都市型店舗の基幹店”「ことPOP」「主婦の目線」随所に
 ヤマナカ則武店
初のピロティ方式店舗、壁面におさかなキッチン
 サミットストア三鷹台団地店
DSに業態転換し黒字化を図る
 FOOD OFF ストッカー真岡店


チェーンストアのエコストア特集 シリーズA

最新エコストア取り組みレポート
 最新省エネ手法を既存店に導入し成果上げる
 サミット店舗開発部マネジャー桟豊樹氏に聞く


ハマさんのコーヒーブレーク・74 コラムニスト 浜本經道

妻は夫の秘書


カスタマー ディライト・10 小澤信夫

顧客の感動・歓喜・大喜び


企業動向

AGF、今年の中元戦略はアソートギフトを拡充強化


食品マーケティング

東洋水産、チルド麺の強化策は専門店監修の味で訴求
*夏本番に「ざるラーメン」や「つけ麺専用スープ、中華麺」
フジッコ、おかず畑、グルメ惣菜発売(5月初旬=6品目)
テーブルマーク社「おはぎをつくろう!」セット(常温品テーブル)を5月から全国発売


清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・32

「今の不況は、決して不況ではない」


今週の大店立地法公示速報


交差点

棲み分け市場に水を差すな



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