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No.574-11/30

生鮮版統合した流通BMSがキックオフ、
SMへの普及促進へ(六本木でフォーラム開催)

No.574号

  次世代標準EDIとして注目を集めている「流通ビジネスメッセージ標準(流通BMS)」がこのほど、基本形メッセージと生鮮版メッセージが統合され、生鮮食品の取引にも活用できるようになり、スーパーマーケット業界での普及が進むものと期待されている。流通システム標準普及推進協議会では普及説明会を全国各地で始めた。

SMでの普及が始まる流通BMS


  企業間ではなく業界横断的にEDIを標準化し、サプライチェーン全体の最適化を図ろうという「流通BMS」。経済産業省主導で標準化作業が進められていたが昨年度までに策定され、普及段階に入っている


  今年4月には正会員44団体、約1万8,000社による「流通システム標準普及推進協議会」が設立され、活動がスタート。さらに10月末には生鮮食品業界を統合した「流通BMS基本形Ver.1.3」がリリースされ、SMでも導入し易くなった。


  11月11日には東京・六本木で、同協議会主催による「流通BMSフォーラム」が開催された。導入の事例発表を行った成城石井・大久保恒夫社長は「小売業は月曜日に打った手が土日に結果が出る、速くて、柔らかい産業。データを見ることと発注を速く正確にすることが大事。中小の小売、卸には手書き、FAXのところがまだあり、BMSは手軽に導入でき仕事が速くなる。中小に向いたシステムだ。当社では320社の取引先が導入しており、発注作業がJCA手順では1時間かかったのにBMSでは2〜3分で済む。出荷データ=受領データなので請求書の突合が不要になるなど、取引先と双方でメリットが大きい。生鮮でも進めたい」。


  昨年6月のグロサリーから順次、青果、衣料・住関連、パンなどに導入を拡大しているベイシア重田憲司流通技術研究所長は「当社は販管費率18%と低いが、さらに安く売り続けるためのインフラづくりとして取り組んでいる。青果は電話、FAX発注がほとんどだったが、BMS化に取組み、伝票書き、パンチ、保管のコストが減った」。


  シジシージャパン草留正樹ビジネスサポート統括部システムチームリーダーは「08年3月には加盟社226社中1社のみの導入だったが、09年に入り増え、11月には12社になった。作業コストが減るなどの実績が出ており、生鮮統合版もでき、これから加速していく」。BMSの普及と共にサプライチェーン全体の最適化が進むことが期待される。


今週の目次




SJ新店レポート

米売場をレジ横に配置、客が利用しやすい店を追求
 ヤオコー前橋日吉店
食品SM業態のモデル店、同社初のオール電化
 スーパーバリュー荒川一丁目店
両毛エリア展開の橋頭堡となる最新店
 たいらや足利店


今週の業界トピックス

セブン−イレブン・ジャパン 京急線・駅全売店をセブン−イレブン店舗に
イズミヤ 不採算GMSを閉鎖し、利益改善に着手
明治乳業/仏・ヨープレイグループ 業務提携で来年3月、新商品を発売


今週の開店情報一覧


チェーンストアのエコストア特集 シリーズ@

総論 焦眉の急となってきた小売業の省エネルギー対策
 SMも対象の改正省エネ法の本格施行迫る
最新エコストアレポート
 最新の環境配慮型コンビニ
 セブン−イレブン多摩豊ヶ丘4丁目店


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

ベルクの高収益の秘訣は人材を尊重して実践しているからだ


本格焼酎の動向を探る

サミットに見るSMの戦略
 品揃えと売り方で伸ばす本格焼酎
福徳長酒類に見るメーカーの状況
 「芋乃傑作黄金千貫」など新製品3品を発売


企業動向

日本アクセス、連結概況発表。菱食は1〜9月増収増益


清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・9

あの手、この手、全部使って得た仲買免許


食品マーケティング

冷食、まとめ買いの慣習に低価格帯のニーズ
 日清フーズ、パスタで味のバリエーション開発
安売り競争に警鐘鳴らすヤオコー川野会長


今週の大店立地法公示速報


交差点

ユニクロは“ヒートアップ”状態



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