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No.570-11/2

西武渋谷店に大高善興ヨークベニマル社長
プロデュースの食品スーパーが誕生

No.570号

  10月23日(金)、西武渋谷店は従来の“デパ地下”形態の食品売場を大幅に改革し、生鮮3品と惣菜やグロッサリーをセルフサービスで提供する新フォーマット「ザ・ガーデンプラス」をオープンした。セブン&アイグループの持つノウハウを結集し、渋谷店食品売場の活性化を図る。基本の食品スーパーに百貨店初のイタリアンテイストのベーカリー、スイーツやジェラードショップを付加し、差別化を図った。

そごう・西武“デパ地下”大改革スタート


  セブン&アイ・ホールディングスがグループの総力を結集して、そごう・西武の再生に乗り出している。佐野和義社長体制の時には否定的だったグループの連携強化が加速度的に進む。その象徴的な事象の1つとして、西武渋谷店にセルフサービス方式主体の食品スーパー「ザ・ガーデンプラス」が10月23日リニュアルオープンした。


  リニューアルに際して渋谷地区の顧客にアンケートを実施したところ「日常の食事を賄う食品を売るところが少なく不便」という声が多く寄せられた。都心とはいえJR渋谷駅西北側には多くの居住者がいる。「この人々の日常生活に寄与することで、馬鹿にならない需要が見込める」(ヨークベニマル大高善興社長)。日常生活に貢献することを最も重視したレイアウト、提供方法、品揃えについてはグループの英知を結集して、作り上げた。ザ・ガーデンプラス渋谷には精肉、青果部門にイトーヨーカ堂、惣菜、日配部門にヨークベニマルより人材を派遣。それぞれのノウハウを日々の実務を通じて伝授していく方針だ。


  西武池袋店に続き、クロッサリー、菓子、デイリー部門にはセブン&アイのPB品「セブンプレミアム」が数多く導入され、セブンプレミアムの約半分のアイテムを導入している(イトーヨーカ堂竹田利明取締役商品本部長)。オープン記念セールということもあると思うが、とにかく、商品は安い。大根98円、キャベツ98円、生さんま98円、天然生するめ100円、若鶏手羽先15円など、スーパーの特売価格の商品がずらり並ぶ。イタリアンを強化テーマにチーズ、パスタ、パン、精肉、野菜、鮮魚などイタリア料理に必要なアイテムを揃えて差別化を図っている。専門店ゾーンもイタリアンテイストを中心にベーカリー、スイーツ、ジェラードなど百貨店初の専門店を配置、贈答品のショップも厳選して残した。


  今回の新フォーマットについて、お客様の声の収集をベースに様々な形での課題検証や修正を繰り返し、「新食品売場モデル」を構築する。その後、そごう・西武の全店へ伝播する。


今週の目次




流通羅針盤


SJ決算レポート(CVS篇)2010年2月期中間決算

主要7社のチェーン全店売上高1.3%増の3兆5,374億円
 タスポ効果が一巡して薄れる


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

創業者自らが商人道を社員に語ることこそ企業に勢いをつける道


SJ新店レポート

尼崎の新都心にアル・プラザがオープン
 平和堂 アル・プラザあまがさき
完全セルフ販売方式の220坪SM
 駒沢通り野沢東急ストア
グループ4社が結集したカインズモール内に出店
 ベイシアフードセンター大利根店


今週の業界トピックス

CFSコーポレーション 第2四半期は減収増益
日本セルフ・サービス協会 コーネル大学の食品産業経営戦略セミナー開催
ユニー・伊藤忠商事 コンビニも含め関係強化のため資本・業務提携


今週の開店情報一覧


企業動向

昭和産業、業績好調背景に鮮明な積極経営路線


飲み分け提案の再強化 大塚ベバレジの水戦略

不況・低価格攻勢に王道で対応し「水文化の創造」へ邁進


清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・5

紹介してもらった「食品が分かる」人


食品マーケティング

水産練製品は「さつま揚げ」がリード食材
 シーズンインで試食セールなど訴求
 蒲鉾・さつま揚げの栄養素の違い明確に


今週の大店立地法公示速報


交差点

支持される優良店



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