≫ウィンドウを閉じる


No.558-7/27

鮮魚は「海の和歌山」で徹底的に攻め、
PBは自社の食品工場直送も

No.558号

  和歌山を本拠とするオークワが7月18日、岐阜県養老郡に「スーパーセンターオークワ岐阜養老店」を開店した=写真。「いつでもこの価格」をコンセプトに、衣食住約4万5,000アイテムを取り揃えた2,000坪スタイルの標準店だ。大垣市と桑名市を結ぶ国道258号線沿いの立地だが、JR大垣駅から南に15kmも離れており、桑名方面に行くほど山林と溜池の間に民家がチラホラの立地だ。内陸部なので、鮮魚に不満を持っていた消費者に「海の和歌山」で徹底的に攻める。青果は地元産を幅広く品揃えし、PBは自社食品工場の日配品を直送、安さをアピールする。

ヤマナカ、フジもディスカウント業態に参入


  中部地方で積極展開を始めたオークワは、10kmほど離れた愛西市にSSMを、同じく岐阜柳津に小型ディスカウント店を出店、最小のドミナントが完成した。子会社化したパレで小型SMを展開しているので、時代の流れからそれている高級路線・メッサ以外の店舗は出揃った訳だ。


  商業集積の閉鎖で1店舗減ったが、この店舗を含めてスーパーセンターは6店舗となり、既存5店舗の売上高は181億円に達している。岐阜養老店の総投資額は13億円、初年度売上高は24億円を見込む。


  消費低迷の流れを受けて、各社ともディスカウント色を強めている。名古屋を本拠とするヤマナカも7月4日、中川区八塚町の「アルテ太平通」をディスカウント業態「ザ・チャレンジハウス太平通」としてオープンした=写真。EDLPとローコストオペレーションの両立で勝負に出た。


  四国のフジもこれに続く。8月8日に松山市の「フジ高岡店」を業態変更し、「ZY(ゼットワイ)高岡店」として生まれ変わらせる。食料品を中心に既存店よりアイテムを4割以上絞り込み、「ゼッタイ(Z)ヤスイ(Y)」と徹底した低価格を実現する。


  オークワは中堅スーパーとしては、いち早くスーパーセンターやディスカウント業態に取り組み、PBはニチリウブランドをメインに、自社の食品工場でうどんやそば、豆腐などの日配品を製造、各店に直送している。セルフレジも他社に先駆けて導入するなど、この分野でも先駆者だ。果実がどういう風に実るのか注目したい。


今週の目次




流通羅針盤


SJ新店レポート

300坪型の品揃えに磨きをかける
 東武ストア船橋法典店
トライアル撤退後建替え、直営9店目の惣菜をメインに
 そうてつローゼン薬師台店
価格訴求に加え、旬の果物を先取りする戦略を開始
 FOOD OFF ストッカー白岡原ヶ井戸店


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

商売の本道は人材と商品を上手く組み合わせること


新 激戦地 ストアシーイングMAP4

神奈川県 久里浜周辺


MDフラッシュ


今週の業界トピックス

大黒天物産 09年5月期は10年連続の増収増益を達成
さえき 民事再生法申請のマル平ストアのスポンサーに名乗り


今週のニューストア

マルエツ 50坪小型SM第2号店「麹町四丁目店」を開店


今週の開店情報一覧


変化をチャンスに! 8/4〜5 三井食品フードショー2009

商品の調達力・既存品の再構築と流通の課題解決
 家中消費への変化と消費者の生活実感に即した提案の強化


企業動向

AGF・味の素ゼネラルフーヅ、IC分野大幅刷新(下)


食品マーケティング

食品業界、サバイバル商戦への対応迫られる
 マルハニチロ食品、値頃重視の商品開発
 加ト吉(JTグループ)ブランド一本化の新体制強調


今週の大店立地法公示速報


交差点

「人間」、マイケルジャクソン



≫ウィンドウを閉じる