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No.528-12/8

年末・年始商戦に向けて―
西日本最大級のモール型SCが相次いでオープン

No.528号

   暗い話題が先行する師走だが、年間最大の書き入れ時を華やかに彩るオープンセレモニーが関西で相次いだ。11月25〜26日は「西日本最大級のモール型SC」が3店舗も開店。“3役揃い踏み”といったところだが、この重量級に加え中クラスのSCが相前後して2店加わった。11月のこれら5店舗だけで約30万uの売場が増えた勘定になる。もう、「お互いがすみ分け」などと悠長に言っておれない時代がやってきたようだ。


  (1)の阪急西宮ガーデンズは往年の阪急ブレーブズの本拠地「西宮球場」跡地の再開発事業だ。洗練された阪急ブランドと、「ええもん安い」のイズミヤが核店舗になったSCで、関西ならではの取り合わせだ。


  (2)はイオンモール草津だ。琵琶湖の自然環境と共生をはかる「エコショッピングモール」が実現した。核店舗のマイカルは、関西では高の原に次いで再生後2店目のサティだが、勢いをこの店舗でも現そうと、ライフスタイル提案型の売場を随所に展開している。


  (3)のイオンモール橿原アルルは新設店ではないが、全面改装と大幅な増床で、本格的なモールSCに生まれ変わった。北に10kmの大和郡山市でもSC開発が進められており、「イオン街道」になる日も近い。


  (4)は大和ハウス工業がヤンマーのグラウンドや研究施設跡にオープンさせたフォレオ大津一里山だ。滋賀県大津市南部の丘陵地にあり、周辺はベッドタウンとして開発された住宅の他、大学や美術館が点在する文教地区になっている。


  (5)のアル・プラザ堅田は老朽化した旧店を全面的に立て替え、湖西地区初のアル・プラザ業態に仕立て直した。近くにあるイズミヤのSuCが着実に根を下ろしつつあり、このままでは独走を許すところをギリギリのところで、セーブした感じだ。


  5店の専門店の数を合わせると、857店にもなる。関西初進出の専門店がある一方で、滋賀県の「肉のげんさん」のように、滋賀県内でオープンしたSC3店舗にすべて入っているところも。核店舗もそうだが、テナントについても大競争時代に入ったようだ。


  スカート姿が増え、ブーツは当たり前。車は軽自動車がないので、すべて大型で、高級車に見える。クラクションを鳴らす回数が以前の1/10ぐらいに減っていた。地下鉄に乗ったら、車両の中で若いお兄さんが雑誌を売りにきた。「ああ、ここには以前と変わらぬ中国があった」。店舗見学に、ぜひ中国を加えてほしいと思う。「他山の石は、輝いていますよ」。


今週の目次




SJ現地レポート 日式スーパー 中国奮闘記・下

牛乳問題で分かった食の安全性の温度差
中国ビジネスに欠かせない「現地目線」
 平和堂 湖南省・長沙での10年


SJ中間決算レポート・SM篇

44社トータルで増収増益と堅調
 増収増益企業は36.4%。減収減益は6社に


SJ新店レポート

高質SMに磨きをかけた単独立地店
 サンシャインクラージュ


ハマさんのコーヒーブレーク・57 コラムニスト 浜本經道

うどん屋の釜


今週の業界トピックス

マミーマート 岩崎悦久社長が会長、新社長に長男の裕文氏が就任
オーシャンシステム 小売を含め「食」に係る4事業を展開し、事業拡大を急ぐ


日本酒特集V

SMの戦略と上期の状況(2) サミット 安達晋一郎氏に聞く
 新提案で売り方のパターン変化
  燗酒専用のコーナー化始める
メーカーの戦略と状況(2) 月桂冠 多胡賢之氏に聞く
 好調推移の要因は幅広い商品構成
  今季、第4の柱に「糖質ゼロ」を発売


市場活性化の新商品 森永乳業のヨーグルト戦略

ビヒダスプレーンヨーグルト脂肪0


企業動向

雪乳、「北海道100」で2ヵ月半の消費者向け大型販促展開


今週の開店情報一覧


今週の大店立地法公示速報


交差点

エネルギーも地産地消



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