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No.526-11/24

里山を救おう。サミットが森林整備活動を支援
(山梨・丹波山村のサミットの森)

No.526号

   高齢化社会に入り日本の山間地は農地だけでなく山も荒れている。人手不足に加え材木の価格安で手入れが行き届かないためだ。こうした危機感から、サミットでは森林整備という新たな環境活動に乗り出している。東京・神奈川の水源林である山梨県丹波山(たばやま)村の村有林の間伐や枝打ちなどの作業を社員による支援や販促金からの支援を行っている。写真はヒノキにロープをかけて切り倒すサミット社員。


  サミットが森林整備を支援しているのは山梨県北都留郡丹波山村の村有林11ha。多摩川の水源地で、山の7割近くを東京都が管理、都の水源として重要な役割を果たしている村だ。JR八王子駅から車で2時間半もかかる山間地。夏場はキャンプなどの観光客で賑わうが、「高齢化が進み、森林整備ができない状況」(丹波山村)が続いていた。


  そこで、サミットが(財)オイスカを通じて丹波山村の苦境を聞き、「同地が首都圏の水源であることと、環境問題からも今は山を守らないといけない」と支援を行うことになったもの。同社の支援活動は2006年から始まり、新入社員や社員ボランティアなどが現地で間伐や枝打ちなどの作業を手伝っている。これまでに延べ600名が参加。丹波山村でも「都管理地以外の山は管理できないでいたが、サミットさんのご支援で村作りが進んでいる」と歓迎している。


  11月4日開催された「第3回サミットの森づくり」社員ボランティアには西永福店店長、練馬春日町店・和泉店グロサリー担当社員、太田窪店チェッカーパート社員など総勢19名の従業員が参加、間伐班と枝打ち班に分かれて作業に汗を流した。今年の新入社員研修では春に205名、秋に50名が参加、環境問題への意識を喚起する上でも重要な研修課目になっている。


  こうした人的支援の他、販促面からの支援も行っている。商品買上時のポイントから一部を同活動への寄付金に充てるもの。「地球がよろこぶボーナスポイントセール」と銘打ち、6月と10月に実施。商品のポイントを増やし、お客から1ポイント、メーカー、サミットから各1ポイント、計3ポイントを寄付する。これは4月に実施した日本ハムとの共同キャンペーンがきっかけで企画されたものだが、期間中の売上は前年比3.68倍も伸びたという。


  人が入らなくなってジャングル化が進む日本の山林。サミットのように里山のあり方にも目を向けて欲しいものだ。


今週の目次




SJ現地レポート 日式スーパー 中国奮闘記・上

「食の安全」で差別化流通オリンピック本番スタート
 イオンの100店舗構想北京の拠点がオープン


SJ新店レポート

創業の地に戻り、原点回帰でスタート
 紀ノ国屋インターナショナル
「お買い得感を売場で表す」万代商法
 万代 高槻大塚店


緊急レポート

好調なスタートを切ったイオンレイクタウン
 だが問題も少なからず・・・


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

今すぐできる不況対策はおもてなしの接客


「日本酒」の昨日・今日・明日 日本酒特集 T 断片的総論

SMに環境を理解した限られた中での拡販策見える
 日本酒のあるべき方向性を探り各社各様の現実的な打開策図る


環境に流される焼酎市場日 焼酎特集 T 断片的総論

酒類の中で伸び率上位も話題性に乏しい本格焼酎
 社会情勢の影響か4lの特売がリードする甲類焼酎の仁義なき戦い


業界動向

乳業3社の2009年3月期中間は明暗分ける


食品マーケティング

暮れから新年へ行事食への対応
 アクリフーズ、冷食にもシーズン性、期間限定発売へ
  クリスマス、新年向け冷食で新・ピザ発売
  受験シーズンへお弁当用「カツ!勝つ!」の発売
 フジッコ、煮豆市場の活性化目指し
  甘さ控え、に続くカロリー1/3カットの煮豆


今週の開店情報一覧


今週の大店立地法公示速報


交差点

実勢価格での凌ぎ



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