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No.523-11/3

「1日販売」を推進するサンシャインチェーン本部
(カルディアの牛乳売場。前日日付は5円引き)

No.523号

  高知県のサンシャインチェーン本部では生鮮食品、日配食品を対象に、定価販売するのは1日だけという「1日販売」を始めている。刺身、寿司などでの時間帯別見切りはあるが、精肉、青果、牛乳など比較的日持ちのする商品で製造・加工日当日だけ定価販売し、2日目朝から定率ないし定額での割引を行い早期に売り切ってしまう。鮮度アップと廃棄ロスの削減が目的だ。


  「一日販売」―サンシャインチェーン本部(本社高知市、川崎博道社長)では商品の見切り判断に明確な基準を設けて、鮮度アップと廃棄ロスの削減に取り組み始めている。生鮮食品、日配食品を対象に、定価で販売するのは陳列した1日目だけというもの。鮮度の良い内に売り切る仕組みを作り、利益率の改善も図る。食品の廃棄を少なくするという視点からも評価されている。


  この取り組みは同チェーンの看板店舗でもあるカルディア(南国市)で先行的に実施している。同店では牛肉だけでなく、豚肉、鶏肉のパック品、塩干のしらす、さけ切身、日配の牛乳、ヤクルト、ヨーグルト、納豆、豆腐、生そば、生餃子、土物野菜の馬鈴薯、メークイン、にんじん、にんにく芽などに2割引き、5円引き、10円引きなどのシールが貼られている。一見、単なる値引きシールがあちこちに貼られているだけの見切りに見えるが、良く見ると、すべて製造日ないし加工日の日付が2日目。当日品には付いていない。


  最近、牛肉でこの「一日販売」に取り組み始めたサンシャイン介良の松崎稔昭社長は「牛肉は鮮度劣化が早く、すぐに色が変わり見た目で分かり易い。色が変わってから値引きしても売れない。色が変わる前の2日目から値引きした方が廃棄ロスが減り、全体の鮮度が上がる。定価で売るのは当日だけと決めておけば値引きの基準が明確になる」と話す。牛肉は2日目朝から2割引きで午後4時から半額に幅を拡げる。結果として、以前はあった廃棄ロスがゼロになったという。


  カルディアでは前記のように、対象品目を徐々に拡大し、9月からは土物野菜や、キヌサヤなどに広げている。買う方も一目で新しい商品かそうでないか分かり買物のストレスが減る。牛乳売場では良く陳列台奥に手を入れて日付の新しいのを探す姿を見受けるがそうした光景はこの店では見かけない。見切りを全店的に基準化したところが注目される。


今週の目次




SJ中間決算レポート GMS篇

増収増益はダイエー1社、フジは経費が嵩み赤字に
 8社計の営業利益は前期比20.3%減の331億円


チェーンストア・コンビニ9月度販売概況

曜日回りと天候不順でGMS、SMが苦戦
 コンビニはタスポ効果続き全チェーンで既存店プラス


SJ話題店レポート

既存店を高質化し3割増を持続
 サンシャインフレッシュパワー ケラ


今週のニューストア

クイーンズ伊勢丹 酒駅ビル地下1階で、生鮮3品、惣菜をフルライン展開


今週の業界トピックス

イオンモール ダイヤモンドシティとの合併効果で増収増益
全日食チェーン 今年2月以降は加盟店売上が好調に推移


クレーム・トラブル対応と解決のコツ 25小澤信夫

難クレーム(悪質なクレーム):
暴力団をにおわす人からクレームがあり、
訪問先で軟禁状態になったり、監禁されそうになった場合


国分・地酒展示?酒会 地酒蔵元会60社で開催

国分1〜9月大手105%、地方酒は98%で推移
蔵元会会員は21,000人超、男性67%、20代に多い女性ファン


今こそ商品経営の充実を SJパトロール隊の目

店舗が多いから1店舖当たりの売上量は減少する
 商品は価格を反映する。的確な品揃えで効果的な販売をしよう


今週の開店情報一覧


今週の大店立地法公示速報


交差点

ちょっとしたことですが…



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