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No.506-6/30

山陰最大の商業施設
「ゆめタウン出雲」のオープンで始まった流通争奪戦

No.506号

平成の大合併で聞きなれない地名が多くなった市町村名が多い中で、伊勢とともに知名度抜群の島根県出雲市。同市大塚町の新興住宅地の一角に6月21日、イズミの「ゆめタウン出雲」がグランドオープンした。山陰地方を東西に結ぶ国道9号線のバイパスと市内を南北に貫く国道276号線が交わる地点に立地、駐車場も2,950台と十分ある。イズミとシネコンなど130店の専門店を集めた「新しい街」の出現は、ジャスコをはじめウシオなど地元スーパーを巻き込んだ流通争奪戦のスタートとなった。


「お客さんからのクレームの大半は、エスカレーターが遅いという苦情だ」と明かした亀井社長。これまでの店舗でも分速20mを厳守しているから、全国平均以上に「いらち」な南大阪の住民にとっては、我慢できない速さに感じるかもしれない。「高齢者の転倒事故は、はっきり減っている」――数字面で表れた効果を根拠に、安全第一の初志を貫徹する。


中国の冷凍ギョーザ事件を機に、安全・安心の問題に関して、消費者の心が大きく揺れ動いている。毎日、クレームがあると、定例会議という枠などにとらわれず営業本部長の山口専務のところに皆が集まり、対応する。「こういう問題から、決して逃げない」「中国から入ってくる商品に関しては、コンテナごとに検査を実施している」と全責任を持つ決意を表明した。


原油高騰に伴う諸物価の値上げが相次ぐ中で、メーカー、物流業者、小売業の3者がチエを出し合って「セブンプレミアム」をPBの形で売っている。「生活応援価格」という形でも展開しているが、メーカーの販促費を掛けない形で、消費者に還元している。小売業として、値上げに関してはできるだけ「挑戦し続ける」とも語った。


ソーラーパネルを随所に設置し、トイレの照明にLEDを使用するなど、エコストアの先端を行く「Ario鳳」。プレオープン時には、体の不自由な人たちに店で買い物や食事をしてもらい、「私たちにとっても、優しい店です」とほめられたという。ただ、鏡面のようにピカピカの床は、水には弱い。清掃作業員も「梅雨時が心配」と話していた。人に優しい店の課題は尽きることがない。


今週の目次




SJ決算レポート(生協篇)下

11生協中7生協は店舗売上が前年上回る
 個配の急成長で総供給高は10生協がプラス


SJ新店レポート

県最大のNSCロックタウン山梨中央SCの核店舗
 マックスバリュ山梨中央店
グループのマスダとドミナント図る
 エコス境SC店
価格重視のDSに転換し、買上点数アップ図る
 カスミ・FOOD OFFストッカー鴻巣店


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

人間力の大きさがマネジメントストラクチャーを造る


今週の業界トピックス

クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン 行列で話題のドーナツショップ


今週の開店情報一覧


今年もやります 協賛・商品開発 メーカー情報

大塚ベバレジ 合同酒精 チョーヤ梅酒


企業動向

サークルKサンクス、石川県と初の連携協定結ぶ


食品マーケティング まだ伸びる「キムチ」マーケットを探る

菱食08年グランドフェア開催迫る
 コーディネート機能磨き次世代に対応
少容量のやわふくシリーズに「ひじき豆」追加発売
味の素冷食が商品原産地表示変更


小太郎がゆく

地場レートを高めよう


今週の大店立地法公示速報


交差点

なぜできない簡単なこと



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